一念凡生 · 上下通円 · 94 / 102
金錯刀・展望

人の世の負債、塵と砂に溺れる。流れが虚空と海に合わされば、ほかには何もない。天涯の旅人は天涯に散り、縁は去り来て、洞察を集める。
刀を鞘へ、夢に花が咲く。遊ぶ竜は鋭く、赤い霞を振るわせる。余寒はまだ尽きず、胸は熱い。春の光を育み、日の華を現す。
語釈——
空海:仏教の語。虚空と大海。
余寒:大寒の後、まだ暖かさが戻らない時期の寒気。
*本作品は光之十一のオリジナルです。転載の際は原作者名を明記してください。権利侵害が判明した場合は、法的責任を追及します。挿絵はインターネットより引用したもので、著作権は原画作者の伊吹五月に帰属します。