一念凡生 · 我本頑痴 · 21 / 102
越江吟・八年

清らかな江は滴り落ちる、凡塵の夢、その切り絵の影。往き来しては心性を模し擬える。明浄を厭い、花の間に眠りて省み、春秋を諷する。
嵐山に遊べば、氷の魄は汹涌とし、天と人とが弄び合う。重なり畳なる旧事の究竟。八年の病、所在なく倒さまに映り、消魂だけが残る。
語釈——
滴瀝:滴り流れること;
省:省みること、悟ること;
天人:天と人、天象と人事;
消魂:魂が離れ散ること。極度の悲愁・歓喜・恐怖などを形容する。
※本作はオリジナルです。転載の際は原作者・光之十一を明記してください。権利侵害があった場合、発見次第、必ず法的責任を追及します。なお、挿絵はインターネット上から取得したもので、著作権は原画師・伊吹五月に帰属します。