一念凡生 · 上下通円 · 79 / 102
傾杯楽・天地は無限

天命などでたらめだ、仙人の名簿を引き裂き、八百もの世道へ身を投じる。楽しくあればよい、仏でも道でもかまわない、逍遥の事を書きたい。刀を提げ、馬に跨がり、容赦なく斬る。血が飛砂に飛び散り洗う。黒衣の姿となり、夜の色に隠れ、皇城の賊を鎮める。
石薬を惜しまず施し、木魚が割れるまで叩く。三つを忘れ、輪廻の外へ。酒を捧げれば流星が揺れ、静かに宇宙を読み、また風華を携えて立つ。六界は平らか、杯を傾けて存分に飲み、大地に座って新しい意を解く。楽しさに涙が出る。この身があるなら、禅の心は死なない。
語釈——
三忘:家を忘れ、親を忘れ、身を忘れること。
*本作品は光之十一のオリジナルです。転載の際は原作者名を明記してください。権利侵害が判明した場合は、法的責任を追及します。挿絵はインターネットより引用したもので、著作権は原画作者の伊吹五月に帰属します。