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一念凡生 · 我本頑痴 · 42 / 102

千秋歳・つかの間

千秋歳・つかの間 · 挿絵

そよそよとした涼しさ、何という閑かな味わい。枯草が息を吹き返し、蟋蟀を跳ね出させる。金の光が残る霧を流れ、風流の来歴を語る。風流の来歴、なまめく歌も終わらぬうちに青門は荒れ果てる。

馬を走らせ、赤い崖で止まる。幾重もの山を見はるかして酔う。肩を並べるその場所、新しい陽の中。雁は低く飛んで見知らぬ旅人をうかがい、ともに千年、千年を見る。千年、千年、雲は広がり巻き戻り、跡をとどめない。

語釈——

緩:目覚める、回復する。
断霧:残った霧。
相:見て確かめ、判断する。

*本作品は光之十一のオリジナルです。転載の際は原作者名を明記してください。権利侵害が判明した場合は、法的責任を追及します。挿絵はインターネットより引用したもので、著作権は原画作者の伊吹五月に帰属します。