一念凡生 · 我本頑痴 · 36 / 102
巫山一段雲・晴れわたる

棹を挙げて白波を打ち、悠々と候鳥が渡ってゆく。一葉の扁舟が巫山に近づく。晴嵐が初寒を損なう。
旧き事どもは千度鍛え百度練られ、造化は謀り算えるに堪えない。いっそ手を放して今このときを享けるにしくはない、帆を揚げればおのずと豁然とする。
語釈——
棹[zhào]:舟を漕ぐ道具の一種;
扁舟[piān]:小舟;
晴嵐:晴れた日の山中の靄。
※本作はオリジナルです。転載の際は原作者・光之十一を明記してください。権利侵害があった場合、発見次第、必ず法的責任を追及します。なお、挿絵はインターネット上から取得したもので、著作権は原画師・何何舞に帰属します。