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一念凡生 · 我本頑痴 · 40 / 102

憐薄命・劫を渡る

憐薄命・劫を渡る · 挿絵

奈何橋に、風がふと起こる。孟婆の溜息だとわかる。薄命の鴛鴦は、往生殿を後にした。忘川のほとりを行きつ戻りつ、蛍が点々と光り、梵唄が響く——百年は遥かに寂しい。

六道の輪廻、馬を駆って幽暗の険路を越える。紅い花の雨の中を泥水に浸かって進めば、森羅たる景、火烏も惨として淡い。この境の外には、優曇華の香りがゆたかに漂う。

語釈——

梵唄[fàn bài]:仏教の法要で歌われる詠唱や讃歌の声。
漸行:泥水などに浸かりながら歩くこと。
火鴉:火をくわえて運ぶという伝説の烏。

*本作品は光之十一のオリジナルです。転載の際は原作者名を明記してください。権利侵害が判明した場合は、法的責任を追及します。挿絵はインターネットより引用したもので、著作権は原画作者の何何舞に帰属します。